2014年 06月 29日
鉄の村 吉田村
(田部家土蔵群)
島根県の奥出雲の谷間に吉田村というところがあります。
現在は雲南市吉田町なのですが、昔から「吉田村」といえば知る人ぞ知る歴史ある地でした。
だから敬意を込めて吉田村と呼びたい。
上の写真の蔵は、出雲の山林王であり「たたら製鉄」の総元締である田部長右衛門家の所有の土蔵です。
田部長右衛門の名前は代々受け継がれて、現在23代目になられます。
吉田村は「たたら製鉄」で栄えた村なのです。
映画『もののけ姫』の「たたら場」は、この村の「菅谷たたら場」をモデルにしたそうです。
秘密結社「鷹の爪」の吉田くんは、この村の出身ということになっていますね。
たまごかけごはん醤油ブームの元になった「おたまはん」発祥の地でもあります。
そんな吉田村を訪ねる機会があったので、町並みを散策してみました。
(写真、多いですよ?)
ここを流れる川は鉄分を含んでいるのか鉄錆なのか、川が茶色です。
石畳の通りを歩く。
左の建物は商工会議所です。
田部家土蔵群。
豪邸です(たぶん)。
道端も畑も、自然にまかせているようで、きちんと手入れしてある。
田部家の裏には畑が、そして緩やかに山へつながっていました。
土塀越しに見えた茶室(非公開)は、ジブリ映画に出てきそうなもので度肝を抜かれました。
巨大な杉の切り株をくり抜いて作られたものだそうです。
歩いていると突然こんなオブジェにも遭遇します。
この塀もオブジェ的。
石畳にも鉄分が滲み出てくるのか、茶色になっている。
鉄の歴史博物館の前の鉄塊がワイルドです。
この地で採れる砂鉄と木炭で鉄を作る「たたら製鉄」。
田部家は室町時代から「たたら製鉄」を始めたそうです。
猫のように、狭い小路に入ってみました。
どこもかしこも、生活の「裏」的な部分なのですが、生活感はありながら気持ちよく整えられている。
質素なのに豊かです。
(どうしても連想がジブリから離れません。笑)
なんと猫向きな小路!
それから、少し離れたところにある堀江家住宅というところを訪ねてみました。
こんな田園風景の中に...
見事な茅葺き屋根。
240年前に立てられたものを解体修理したのだそうです。
このあたりの風景は、私の実家のあたりとよく似ていますが、こんなに立派な農家は見たことがありません。
奥出雲って豊かな土地なのですね。
家の前に1輪だけ咲き残っていたミヤコワスレ。
嬉しいコメントありがとうございます!
ええ、いつか叶いますね。
こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。