2013年 06月 06日
「眼鏡のとよふく」訪問記
お待たせしました。
東京行きの目的は何か?
それは、ここに行くためでした。
なぜ、そこに行こうと思ったのか?
こちらを読んだのがきっかけでした。
マクロ美風さんのブログ記事 →「眼鏡のとよふく」
美風さんが紹介していた記事 →目で悩んでいる人は必見!伝説のメガネ屋さん「眼鏡のとよふく」に行ってきた
どうですか。
これらを読むと、行ってみたくなりませんか。
私は、まんまと、行きたくなったのです。
私の目の歴史をざっと書いておきましょうか。
眼鏡をかけ始めたのは中学生のとき。近視になったのでした。
たぶん、甘いものが大好きだったせいと思います。
ハードコンタクトレンズを使い始めたのが大学生になったとき。
ハードコンタクトは1日の使用は8時間までと決められているそうですが、朝起きてから寝るまでつけていることも多かったと思います。
妊娠中、コンタクトがつらくなって眼鏡も併用し始めましたが、それでも結局20年くらいはコンタクトを使っていました。
ここ10年ほどはコンタクトは受けつけなくなって眼鏡オンリー。
ただ近視に老眼も入るようになってきて、デスクワーク(読書やPC)用、普段用(運転や外出)、観劇用(映画やコンサート)と3種類の度数の眼鏡を使い分けています。
実に、面倒。
それに、最近とみに目が疲れる。
同じ眼鏡でも体調や時間帯、明るさによって見え方が全然違ったり。
観劇用は一番度数が高いのでかけていると気持ち悪くなったりするし。
というわけで、目には常々不自由を感じていたのでした。
「眼鏡のとよふく」さんは千葉県佐倉市にあります。
東京駅からさらに電車で1時間ほどかかります。
山陰の島根から東京へ、そして佐倉へ。
長い旅です。
たかが眼鏡屋さんへ行くためにわざわざ?と思われるかもしれません。
でも、ブログを読んで感じたとおり、それは「ただの」眼鏡屋さんではなかった。
少し拡大してみます。
通りの向こうに見える「とよふく」さん。
予約を入れたのは1ヶ月半ほど前だったでしょうか。
待ちに待って足を踏み入れたお店は、とても清々しく気持ちのよい雰囲気でした。
眼鏡歴、コンタクトレンズ歴、食べ物の嗜好等を記入する問診票のようなものを書いた後、簡単な検査をしてから、店主である豊福さんの検査が始まりました。
まず言われたことは、私の場合、ハードコンタクトレンズの使用期間が長く(18歳のときから20年くらい)、一日の使用時間も長かったことが問題。
それによるダメージが深刻であるということでした。
そして、そのダメージを元に戻すことはもう、できないということ。
ショックでした。
ただ、ここ数年食事に気をつけている(マクロビオティックを意識した食事を心がけている)ことが功を奏して、目は濁っておらず、状態はまだ「マシ」な方である。
食事その他、生活の中でいくつか気をつけることで、残された時間をより「マシ」にはできる。
長年のコンタクトレンズによって目も頭も体も、ぎゅうっと緊張して見る癖がついてしまっている、新しい眼鏡でそれを少しでも楽にして、楽に生きましょう、と。
目の検査はじっくり時間をかけて行われました。
今まで経験したことのない検査でしたが、豊福さんの語り口が軽妙でテンポが心地よく、どんどん進みます。
それはただの検査ではなく、「楽に見る」トレーニングもかねた検査なのでした。
検査後、合わせてくださったレンズで見た、外の景色。
いったい、何と形容したらいいか、すぐに言葉が見つかりませんでした。
その輝き。その奥行き。そのゆらめき。
道路の植え込み、並木、その向こうのお宅の庭に、ピンクの花が群れて咲いて、光と風にゆらゆら揺れているのに、ただ見とれるばかりでした。
今までの自分だったら、観劇用の眼鏡をかけてやっとはっきり見えるか見えないかの距離。
しかも、観劇用の眼鏡は度数がきついので、じっと見ていると頭が痛くなる。
でもそのレンズだと、楽に、実に楽に、それでいてくっきりと鮮烈に、花たちの細やかな動き、きらめきが見えているのです。
3Dみたいだった、と帰宅してから家族に言うと笑われました。
「いや、ここ3D世界だから、普通に」と。
そう、自分が今までいかに立体感のない世界を見ていたかということなのですね。
次にデスクワーク用のレンズを調整してくださったのですが、それをかけて本を開くと、活字が浮き上がってくるように感じられるのです。
文字がただの文字でなく、意味そのものになって飛び込んでくるような。
目から脳を直接刺激されるような感覚、と言ったらいいでしょうか。
私の場合、遠近両用の眼鏡(外の景色を見たときの眼鏡)、デスクワーク用の眼鏡、2種類を作って使い分けるのが一番おすすめ、と言われました。
先ほどのレンズで見た世界の美しさ躍動感(たぶん、かつて視力が悪くなる前には私にも見えていた世界なのでしょうが)にただただ感動するしかなかった私は、コンタクトのダメージ云々よりも単純に、「あのレンズでもっともっと世界を見たい!」という欲望でいっぱいになっていました。
今までに見ていた世界を普通のコンパクトデジカメで撮った一律にピントの合ったのっぺりとした世界とするなら、デスクワーク用のレンズで見た世界は、一眼レフカメラで撮ったような、見たいところだけにきれいにピントが合って、他はきれいにボケて、遠近感や奥行きの感じられる世界。
そして遠近両用のレンズで見た世界は、遠近感や奥行きはそのままに、近いところも遠いところも無理なくピントが合って、光があふれている世界。
曲がりなりにもカメラ好きならば、レンズをグレードアップしたい、と思うのが当然ではないでしょうか。
フレームは、「とよふく」さんが厳選された品質のものが、オーソドックスなものから遊び心のあるものまで豊富にそろっています。
(なお、手持ちのフレームでレンズだけ替えることはできません。
眼鏡は顔に密着させるもの。
「とよふく」さんは人体への影響やストレスの少ないフレームを慎重にセレクトなさっています。)
一度に2種類選ぶので、ずいぶん迷って時間がかかるだろうと思いきや、店員さんが私の好みと顔かたちなどからすすめてくださったものがしっくりきて短時間で決まりました。
そのあとのフィッティング作業の方が時間がかかったくらいです。
そう、フィッティング作業。
これがまた、それまでに経験したことがないほど丁寧なものでした。
眼鏡が出来上がるまでに10日から2週間かかるので、遠方の私は宅配になります。
だから、その場できっちりと顔に合わせてくださるのです。
店主の豊福さんをはじめ、店員の皆さんが本当に気持ちのよい方ばかりで、ここには書ききれないたくさんのアドバイスをくださいました。
今はとにかく、新しい眼鏡の到着が楽しみでなりません。
新しい眼鏡とマクロビオティックを使いこなしていくこと、それがきっと、これからの私のテーマです。
今までありがとう、の私の眼鏡たち。
→「眼鏡のとよふく」訪問記 その後
>新しい眼鏡とマクロビオティックを使いこなしていくこと、それがきっと、これからの私のテーマです。
私の記事がお役に立って嬉しいです。
そして、揺るぎない視点がある心強さも共有させてくださいね。
記事を書いてくださってありがとうございました。
記事にしていただきありがとうございます。
感動が、キラキラと伝わってくる記事でした。
私も、30年ほどメガネを、そして20年ほどコンタクトレンズを使用している、かなりの近眼です。
とよふくさんの必要性を、前にも増して感じました。
ほうふくさん、はじめてききました。
すごい眼鏡屋さんなんですね。
まだわたしは、ハードコンタクトと眼鏡を使っています。遠くをみるときは、断然コンタクトが楽で〜
今度眼鏡を作る機会があったら、一時間程度でいけるはずなので、候補にいれてみます。
記事をありがとうございました。
小学生の時から近眼で、中学からはずっとコンタクト、
視力の悪さを足枷のように感じてレーシックをしてしまったのですが、きっといっぱい負担がかかっているのだろうなぁと思います。
あと身体への負担もそうですが
もう忘れてしまった3Dの世界にとっても興味津々です。
わたしも新しい世界を体験したい、という想いがさらに強くなりました。
感動を分けてくださってありがとうございます。
あのときの美風さんの記事が、はるばる私を佐倉まで運んでくれたのでした。
豊福さんのおはなし、理屈ではなく経験則で語られるあれこれに、深く頷くばかり。
私の体験がまた、どなたかの役に立てば、という思いで書きました。
ブログでも紹介くださり、ありがとうございます。
コンタクトをやめても、その弊害は残るというおはなしはショックでしたよ。
使用法を守ればよかったのですが、つい大丈夫、と無理をしてしまうのですよね。
後悔してもしかたないので、新しい眼鏡で未来を向いていきます!
私、今真っ青になっています。
なぜなら〜ん…azukki さんと同じ…いやいや、それ以上だから。
とよふくさんには行けそうもないですが、色々コンタクトレンズライフや 、食生活を 改善します。
某PCレンズ眼鏡で人気中の 眼鏡やで こっぴどい目にあったので いずれにしても新しい眼鏡をつくらねば!
貴重な体験談をありがとうございました。
きっとコンサートよ、、とか、ね。
眼鏡屋さん!
島根からわざわざ行く甲斐のあるお店だったのね!
読み進んでいくにしたがって、私も行きたい、と思いました。
遠すぎるけれど、、何時の日か、実現したい。
いいお話をありがとう!
美しい新しい人生が始まりますね〜
真っ青になっちゃいましたか!
コンタクトレンズは本当に、慎重にお使いくださいね。
とよふくさんの「眼鏡のおはなし」という本、HPから注文できるので、よろしかったら読んでみてくださいませ。
Twitter等いつもお世話になっております<(_ _)>
私は中学1年から眼鏡をかけはじめ、コンタクトレンズと併用しながら、出産後はほぼ眼鏡一本になりました。
「眼鏡のとよふく」さんのことは美風さんの記事で知り、とても興味を持っておりました。
そして、今日azukkiさんの記事を拝見し、更に興味が深まり…予約したくてウズウズしてきましたよー。
子供がもう少し大きくなってからと思ってましたが、本格的に考えないと…と改めて思った次第です。
素敵な記事をありがとうございます!
コメントは初めてで、ちょっとどきどきしております。
先日、視覚情報センターへ行ってきました。
とよふくさんのこともご存知で、「以前に何度か来られていたんですよ。」と言われていました。
中は、トレーニングジムのような雰囲気で、めがねは片隅に置いてありました。検査に1時間ほど、フレーム選びと調整で10分くらいでした。
私は、視力はいいけれど眼の使い方のバランスが悪いとのことで、検査やいろいろな説明は、HPに書かれていたことそのまんまでした。頭で理解していることを、実際に眼や身体がどう反応するのか、感じるための検査のようでした。ものを視るときの心持ちについての指摘も受け、自分のくせがよ~くよ~く分かりました。途中、自分の眼で遊んでいるような気になり、楽しかったです。
食べ物や生活についての話はなかったです。フレームに関して尋ねると、「合えば、うちは持ち込みでもいいですよ~。量販店でも、結構使いやすいものがあります。」とのことでした。
視力がいいと、めがねは必要ないと思っていましたが、眼の疲れは感じるし、肩こりも時には頭痛もあり、眼からきているかも?と思い、受診しました。その不調改善のためにも、自分のものの見方を変えるためにも、めがねを使ってみたいと思います。力をぬいてらく~に見える世界はどんなんだろうとワクワクしています♡
今回の記事ももちろん、azukkiさんのブログは大好きで、いつも読み逃げしていました。これからも楽しみにしています。
コメントありがとうございます。
視覚情報センターの報告、嬉しいです。
HPは視覚情報センターのHPですか?
田村氏の本を2冊買ったんですよ。
まだパラパラとしか見ていませんが、とても科学的な印象ですね。
新しい眼鏡で肩こりや頭痛が改善されるといいですね。
私がオーダーした眼鏡、昨夜届きました。
今朝から使い始めたのですが、見ることが楽しいです。
少しずつ慣らしていって、自分のものにしていきたいです。
また、ブログで報告するつもりです。
いつも読んでくださってたのですね。
ありがとうございます。
ほとんど猫ブログですが、どうぞまたお気軽にコメントくださいませ。
私のコメント、長くて読みづら~いっ。すみません。
視覚情報センターのHPです。
Q&Aなんかも分かりやすかったです。
リンク先にあった、宇城憲治さんが載っている雑誌をいただいたのですが、
宇城さんの身体の使い方を絶賛されていました。
新しい眼鏡、いいですね~。
ご報告、お待ちしています♡
とよふくさんの記事を検索していたら、こちらを見つけました。
とよふくさんでの検査と新しい視界の衝撃をお話したくてコメントさせていただきました!
azukkiさんは、もう新しい眼鏡にだいぶ慣れましたか?
わたしは届いてから1週間とちょっと経ちました。見ることが本当に楽になっています−!
猫ちゃんたちの写真もかわいくて素敵で、またゆっくり見させていただきますね!
コメントありがとうございます。
とよふくさんの眼鏡で新しい視界に衝撃を受けた私でしたが、今ではそれがすっかり「あたりまえ」になってしまいました。
つまり、「慣れた」のですね。
見ることが楽、なんて意識することもなくなっていました。
体の一部になっている感じでしょうか。
きょうこさんのブログ、写真もイラストもとても楽しそう。
またお邪魔いたしますね。