2015年 03月 26日
「UNITY 柘植伊佐夫の世界展」への旅
連休の前日に京都へ泊まり、春分の日の朝、向かったのは長野県伊那市。
「UNITY 柘植伊佐夫の世界展」を訪れるためでした。
柘植伊佐夫さんは大河ドラマ「龍馬伝」「平清盛」の人物デザイン監修に携わり大河ドラマに革新をもたらした方。
柘植さんについては以前こちらの記事で書いたことがありますが、ビューティーディレクターとしてドラマ、映画、演劇等で幅広く斬新な活動をなさっています。
私が柘植さんのお名前を知ったのは2010年の「龍馬伝」、以来ずっとお仕事に注目してきました。
要するに、ファン(笑)
その柘植さんの故郷である伊那市で初個展が開かれると知って、行かないでいられましょうか。
とはいえ。
松江から伊那市へは電車を乗り継いで8時間くらいかかります。
たまたま、3月の連休は娘のいる京都に行く予定だったので、京都経由で行くことにしました。
京都から名古屋まで新幹線、名古屋から塩尻まで中央本線「特急しなの」、塩尻で乗り換えて岡谷へ、岡谷から飯田線で伊那市へ。
片道約4時間。
旅のおともはこちら。
「特急しなの」の車窓から。
岡谷駅からはワンマン。
ふだん車の生活なので、こんな感じは久しぶりでした。
出発直前に車両の前をおそらく近所に住んでいるおばあさんが近道とばかりに横切り、運転手さんが「危ない危ない」と車内へ誘導する一幕も。
のどかなり。
車窓から。
伊那市到着。
個展会場の伊那市図書館は駅から歩いてすぐ。
図書館まわりでは何やら子供向けのイベントが行われていてロバもいて。
家族連れでにぎやかな図書館の一画。
梱包材のプチプチで覆われた白い空間。
靴を脱いで入ると、床も一面プチプチで覆われていました。
中は撮影禁止でしたが、こちらの記事で様子が少しわかるでしょうか。
UNITY 柘植伊佐夫の世界展
ふるさと伊那で芸術文化大使柘植伊佐夫さんが初個展(伊那市公式HP)
また、個展の内容について、うつぼざるさんが詳細なレポートを書いていらっしゃるので、紹介させてください。
柘植伊佐夫さんの個展UNITYを見に伊那市に①
柘植伊佐夫さんの個展UNITYを見に伊那市に②
柘植伊佐夫さんの個展UNITYを見に伊那市へ③
柘植伊佐夫さんの個展UNITYを見に伊那市へ④
柘植伊佐夫さんの個展UNITYを見に伊那市へ⑤
柘植伊佐夫さんの個展UNITYを見に伊那市へ⑥
そしてこちらも、個展を訪れた方の記事。
3月14日に行われたトークセッションのレポートも。
「UNITYー柘植伊佐夫の世界展」覚え書き その1
「UNITYー柘植伊佐夫の世界展」覚え書き その2 トークセッション
「龍馬伝」のためのスケッチ、「平清盛」のためのスケッチ、龍馬のデニム袴、清盛の黄金の法衣、後白河帝の鳳凰紋の赤の狩衣、積み上げられたドラマ台本、そして柘植さんの油彩画「海辺の姉妹」の迫力。
床のプチプチが足裏に触れるやわらかさ、静かに流れる音楽(この個展のため石川潤さん作)、息をするように変化する照明。
いつまでもそこにいたい心地よい空間でした。
私が特に惹かれたのは油彩画「海辺の姉妹」とジョン万次郎(龍馬伝)の人物デザインスケッチ。
今思い出すと両者は似ています。
(わかる人だけわかってください。)
故郷の伊那市で開かれることに意味がある柘植さんの個展ではありますが、是非東京などでも開かれるといいなと思います。
あるいは「柘植伊佐夫全仕事」みたいな本ができないかなあ、と夢想しています。
名残惜しく会場を出て、橋を渡る。
天竜川を渡る。
伊那市に行くと決めて地図を見たとき、絶対にこの川をこの橋を渡りたいと思いました。
南アルプスと中央アルプスに挟まれ、挟まれているけれど、狭くはなくむしろ空に向かって開けていると感じる、そんな町。
空と山と川がダイナミックにそこにある町。
そしてお蕎麦屋さんへ。
信州蕎麦。
天ざる蕎麦を注文。
なんと、このせいろ、2段になっているのでした。
1段だけでも充分に一人前といっていい量です。
都会のちょっと気どった蕎麦屋ならば、たぶんもっと少ないでしょう。
そんな普通に一人前の量×2段。
食べきれませんでした(笑)
(娘に食べてもらいました。)
帰りの電車までの時間、蕎麦屋を出て少し歩きました。
どこからか猫の鳴き声がする。
と思ったら車の下に子猫発見。
また少し行くと、ボスっぽい猫が民家の玄関先でお出迎え。
期せずして「伊那市ねこ歩き」(笑)
ふきのとうの畑。
また別の橋を渡る。
駅前に戻り、商店街のこちらのお店にふらふらと。
おみやげのお菓子を買いました。
こんなの。
(美味しかったですよ。)
伊那市万歳。
帰りの車窓から。
手入れされた里山、直立する木立が美しい。
西日本ではなかなか見られない風景です。
そして塩尻で日は暮れました。
さよなら長野。
あっというまの、短いけれど濃い旅でした。